学院に進学したほうがいいのか、学部を卒業して就職したほうがいいのか、学部生は非常に悩みますよね。
私も学部時代に進学するのか就職するのか非常に悩んだ経験がありました。
結果として大学院に進学し、修士卒として就職しました。
大学院に進学するか就職するかで迷っている人の悩みを解決するために、本記事では、筆者の経験を踏まえて、大学院進学と学部卒で就職することの違いについてご紹介します。
<プロフィール>
✔2024年修士卒
✔学会発表2回、原著論文投稿2本
✔早期選考で国内大手企業複数内定
✔現在、国内大手企業で勤務中
✔研究実績により奨学金半額免除
大学院進学と就職の違い
大学院進学と学部卒で就職することの一般的に言われている違いは、下記のとおりです。
- 初任給の違い
- 就活の簡単さ
- 大企業への就職割合
この3つが大きく違いますので、それについてご紹介します。
院卒と学部卒の初任給
院卒と学部卒の初任給についてご紹介します。
一般的に学部卒と院卒の初任給は大きく違います。
厚生労働省の調査によると、院卒の初任給の平均が26万7900円、学部卒の初任給の平均が22万8500円であり、大きな差があります。
院卒の初任給:26万7900円
令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
学部卒の初任給:22万8500円
この調査から、院卒の初任給は、学部よりも約4万円も高いことがわかります。
就活の簡単さ
筆者は、学部と修士で計2回就活をしました。その経験から、修士卒のほうが就活が楽であることが実感しました。
下記が院生のほうが就活が楽であると感じた点です。
- 面接で研究について熱く語れる
- 企業から良くしてもらえる
- 大学院にしか就けない仕事がある
- 逆求人サイトで多くのスカウトが貰える
大学院生の就活が楽な点についてひとつひとつ解説します。
面接で研究について熱く語れる
大学院生は、学部生と比べて、研究分野に関する専門性(知見の多さ)が高くなります。
なぜなら、大学院生は、学部生よりも長い期間研究しているためです。
学部生の就職活動時期は、インターンが始まる学部3年生ですが、研究室配属は学部3年生後期から(学校や学科により異なります)です。
なので、就活の面接で研究について聞かれたときに上手く答えられないことがあります。
一方で、大学院生の就職活動時期は、修士1年生ですが、卒業論文の執筆や発表が終えたあとのため、就活の面接で研究について聞かれたときに普通に答えられます。
以上のことから、高い専門性を持つ大学院生のほうが就活に有利になります。
企業から良くしてもらえる
大学院生は、就活市場において貴重な存在です。文部科学省の「学校基本調査」によると、令和5年度の学部生が約260万人いるのに対して、大学院修士の人数が16万人であることから、非常に割合が低いことがわかります。
企業は、人数割合が低い修士卒を取り合うため、修士に対する待遇を良くする傾向があります。
実際にあったのは、個人面談やOBOG訪問、職場見学などを企業側から用意されたことなど多くありました。
それだけでなく、院卒限定のインターンなどに招待されたこともあります。
このように、大学院生の就活は企業から求められていることが多いので、就活が非常に楽です。
院卒でしか就けない職種もある
研究職のような高い専門性が求められている職種では、修士卒を対象に新卒採用を行っている場合があります。
私の経験の場合、「大林組」や「清水建設」、「鹿島」などのスーパーゼネコンの設計職は、ほとんどが修士卒であることがインターンなどを通して知りました。
大学院生を中心に採用活動を行っている会社も多くあります。
院卒比率が多い会社
「大学院卒の採用が多い会社」ランキングTOP200 | 東洋経済オンライン
ホンダ(68.9%)
東京エレクトロン(60.6%)
花王(78.3%)
AGC(81.2%) など
このように企業では、院卒のほうが入社しやすいことがわかります。
大企業への就職
大学院生は、学部生よりも大企業へ就職し易いです。
筆者が通っていた大学、大学院の就職先の違いを下記にまとめます。
- 大企業(2割程度)
- 大企業の子会社
- 中小企業が多い
- 大企業(ほとんど)
- 外資系企業
- 大企業の子会社
このように大企業への就職率が非常に高いことがわかります。
理系大学院生や学部生は、下記の記事で紹介している逆求人サイトに登録することで、企業からの特別オファーが届きます。
登録だけでオファーが届くので、登録しておくことをオススメします。
まとめ
大学院生と学部生の就職の違いについてご紹介しました。
就職に関しては、大学院生のほうが良いことが多くあります。
大学院生や学部生問わず、逆求人サイトに登録することで、有名企業からのスカウトが来る可能性があります。
ただし、就活で成功するためには、計画性が必要です。
筆者の経験をもとに、研究と就活が両立できる大学院のスケジュールについてまとめています。