- 大学院を中退したいんだけど、中退したらどうなる?
- 大学院を辞めたい理由は?
- 大学院を辞めたいと思った時の対処法は?
大学院生のみなさん、大学院での研究生活はいかがでしょうか。
研究や講義、バイトで忙しい日々を送っていると思います。そのなかで辛いことがあると大学院を中退したいと思うこともあるかもしれません。
そこで、この記事では、大学院生が大学院を辞めたいと思う理由と中退した場合の影響について解説します。
この記事を読めば、大学院生が大学院を辞めたいと思う理由を知ることができるだけでなく、辞めたいと思う時期を乗り越えることができます。
<プロフィール>
✔2024年修士卒
✔学会発表2回、原著論文投稿2本
✔早期選考で国内大手企業複数内定
✔現在、国内大手企業で勤務中
✔研究実績により奨学金半額免除
大学院生が中退したいと思う理由3選
大学院生が中退したいと思うきっかけを、筆者や同期、後輩先輩からの体験談をもとにご紹介します。
大学院生が大学院を辞めたいと思うよくある理由は、
- 研究が忙しい
- 指導教員との関係性
- 経済的な負担の大きさ
- 進学理由の曖昧さ
がよく挙げられます。
それぞれの理由について解説します。
大学院を辞めたいと思う理由①:研究が忙しい
大学院生は、大学院を修了するまでに研究成果が求められます。
研究成果を出すために毎日朝から晩まで研究を頑張っている大学院生が多いです。
アンケートによると、下記のような大学院生の声があります。
家事もまともにできないほど研究に長い時間を割かなければならない状況です。
https://www.univcoop.or.jp/press/life/report_m12.html
(理工系/修士/2年/男/自宅)
研究室に入ると研究室に1日の大半を費やし、バイトなどする時間もありません。
(理工系/修士/2年/男/自宅外・下宿)
https://www.univcoop.or.jp/press/life/report_m12.html
このように、研究室で1日の大半を費やすことが多いため、バイトや就活が思った通りにできないことがあります。
週末や夜遅くまで研究室にいることから、自由な時間が少なくなり、精神的に追い詰められるなんてこともあります。
それだけでなく、研究の成果を出すことが求められるため、良い結果が得られないときに強いストレスを感じる大学院生も多いです。
以上のことで研究でストレスを抱えることが大学院を辞めたいと思う要因となります。
もし、大学院生の忙しさについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
大学院を辞めたいと思う理由②:指導教員との関係性
大学院生は、指導教員との関係性が大切になります。
指導教員との関係性が大切になる理由は、長い研究生活において二人三脚で研究を進めていくためです。
もし、指導教員との関係性が上手くいかない場合は、円滑に研究が進まないだけでなく、日々の生活もつらいものとなります。
指導教員とは毎日顔を合わせるため、仲が悪いと生活し辛いだけでなく研究を邪魔されてしまう可能性もあります。
そのため、日々の指導教員とのコミュニケーションを大切にし、良好な関係性を構築することが大切になります。
しかし、指導教員と関係性が悪くなってしまった大学院生は、毎日研究室に行くのが苦痛になり、研究も上手く進まなくなる可能性があります。
それだけでなく、研究室に顔を出さなくなるため、さらに指導教員からの学生への印象が悪くなります。
この悪循環が研究室に行くだけでなく、居ることさえも嫌になり、大学院を辞めたくなる現象が起こります。
以上のことから、大学院を辞めたいと思う大学院生が存在します。
もし、大学院生活が辛いと感じている人は、下記の記事を参考にしてください。
>>大学院生は辛い??大学院生が辛いと感じる理由と対処法をご紹介!
大学院を辞めたいと思う理由③:経済的な負担
大学院生は、様々なことにお金がかかります。
例えば、学費、学会費、学会発表の旅費、食費などのようなものがあります。
このため、学費と生活費を含めて経済的な負担が大きく、奨学金やアルバイト代が不十分の場合に経済的な理由で中退を考える大学院生がいます。
経済的な負担が大きいなかで、研究や就活がうまくいかないと将来が不安になることが多いです。
大学院を辞めたいと思う理由④:進学理由の曖昧さ
大学院生のみなさんはどのような理由で大学院へ進学しましたか?
よくある進学理由は、
- 学生を2年間延長したいから
- 研究をしたいから
- 納得した企業へ就職したいから
などが挙げられます。
このなかでも、なんとなく周りに合わせて学生を2年間延長するために進学した大学院生は、大学院での目標や目的が明確でないため、研究や就活が上手くいかないと大学院を辞めたくなることがあります。
大学院に進学するからには、就職や研究のためなどのように目標や目的を決めることをオススメします。
大きな企業へ就職したいというような目標があると、研究や就活に対するモチベーションが向上するため、しんどい研究生活を乗り越えることができます。
大学院生は、研究と就活のバランスが重要となります。研究と就活を両立したい人は、下記の記事を参考にしてください。
大学院を中退することの影響3選
大学院を中退することの影響は、下記のようなものが考えられます。
- 就職先の選択肢が制限される
- 給与が低くなる可能性
- 内定取り消しの可能性
それぞれの影響について経験談を交えてご紹介します。
就職先の選択肢が制限される
大学院を中退した場合、就職活動において下記のような影響を受ける可能性があります。
- 学校推薦や教授推薦が受けられない
- 給与が低くなる可能性がある
- 新卒としての扱いが受けられない
- 特定の業界や職種への応募が難しい
- ネガティブな中退理由が就職活動に影響
このなかでも、特定の業界や職種への応募が難しいことやネガティブな中退理由が就職活動に影響することが大きいです。
メーカーの研究職や建設業の設計職などは、大学院卒しか採用しないなどの方針を取っている企業が多く存在します。
もし、大企業で研究職や設計職として働くのは、大学院を中退したのであれば、それなりに難しくなります。
例えば、大手スーパーゼネコンの清水建設の場合、例年新卒を330名ほど採用していますが、設計職で採用されるのは大学院卒の数名程度です。
他の企業を例にすると、自動車メーカーのホンダは、全体採用枠527名のうち、院卒採用数が363名であり、約7割が大学院卒を採用していることがわかります。(東洋経済オンラインより引用)
このように職種や企業によっては、大学院を中退することによって就職するのが難しくなることがあります。
給与が低くなる可能性
初任給は学歴に応じて設定されていることが一般的です。
日立製作所の初任給を例に挙げると、
- 高専卒:21万円
- 学部卒:25万円
- 大学院卒:27万円
のようになっています。
もし、大学院を中退した場合は最終学歴が「学部卒」となるため、大学院を修了した人と比べると初任給が低くなる可能性があります。
大学院卒と学部卒の違いは、初任給だけでなく生涯賃金も大きく差が生じることが明らかになっています。
学部卒と院卒の生涯賃金の総額は下記の通りです。
学部卒:男性で約2億9163万円、女性で約2億6685万円
院卒:男性で約3億4009万円、女性で約3億1019万円
(ファイナンシャルフィールド「大卒と大学院卒では生涯年収にどれくらい差が生まれる?」より)
このように、学部卒と大学院卒では生涯賃金が約5000万円の差があることがわかります。
大学院での研究生活が少し辛くても、生涯賃金で考えると2年間の修行で5000万円貰えると考えれば、多少モチベーションが上がるかもしれません。
内定取り消しの可能性
就職先が決まっている大学院生は、大学院を中退することによって内定が取り消されてしまう可能性があります。
企業は基本的に大学院生を大学院卒の採用枠で内定を出しているため、中退した学生を学部卒として採用することはあまりないです。
事例として、大学院生2年生で中退して、第一志望の企業から内定を取り消されたという話もあります。
正直、修士2年で内定を持っている人は、最後1年近くを我慢して修了した方が良いと個人的に思っています。
大学院を修了するまで頑張りたい人へのアドバイス
折角、覚悟を決めて大学院に進学したからには、大学院を修了するまで頑張りたくないですか?
もし、挫けずに大学院を修了したい人に向けて私から3つのアドバイスを僭越ながらさせていただきます。
大学院修了まで頑張るために必要なことは、下記の通りです。
- 就活を早く終わらせる
- ほどほどに研究を進める
- プライベートを大切に
それぞれのアドバイスについてご紹介します。
就活を終わらせる
大学院生のみなさん、志望企業からの内定を持っていますか?
もし、志望企業から内定をもらっていない大学院生は、いち早く志望企業から内定を貰えるように就活を頑張りましょう。
大学院生が内定をいち早く獲得する必要がある理由は、
- 心の余裕に繋がる
- できるだけ早い方が内定をもらいやすい
- 志望企業から内定を貰えれば修了するために必死になる
などがあります。
志望志望から内定を獲得すればその企業で働くために研究を頑張る人が多いです。
一方で、内定を持っていない大学院生は、修了後の進路が曖昧であるため、精神的に不安になり、研究や就活のモチベーションが低下する可能性があります。
そうならないためにも、就活を早く終わらせておくことをオススメします。
志望企業から内定を獲得できると就活に対する不安がなくなるため、精神的にも良い影響があります。
大学院生の就活では、早期選考が重要となります。もし、早期選考について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
>>早期選考について徹底的に解説!早期選考で内定を獲得する方法とは?
大学院生が内定を得るためのコツ
就活中の大学院生のみなさん、逆求人サイトを利用していますか?
大学院生の就活には、逆求人サイトを利用することが内定を貰うための重要なカギとなります。
逆求人サイトは、登録するだけで有名企業から特別なスカウトが貰える就活サービスです。
逆求人サイトで貰えるスカウトは、一部選考免除や限定インターンに参加できるなどの特典付きであるため、就活を有利に進めることができます。
就活市場において希少価値が高い大学院生を採用したい多くの企業が逆求人サイトを利用しています。
このため、大学院生は逆求人サイトを利用することで、様々なスカウトを貰うことができます。
大学院生にオススメな逆求人サイトは、下記の通りです。
上記の逆求人サイトを利用していない大学院生は、今すぐに登録して特別なスカウトを貰うことをオススメします。
逆求人サイトについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
ほどほどに研究する
大学院生のみなさんは、毎日研究を頑張っていると思います。
もし、大学院を辞めたくなるくらい研究を頑張っているのであれば、少し研究に対する熱量を抑えることをオススメします。
私は、大学院生活の2年間をマラソンと同じだと考えています。
局所的に研究が嫌になるほど研究漬けになってしまうと、そのあとずっと嫌な思いをしながら研究をすることになってしまいます。
このため、少し力を抜いて研究をしてみるのはいかがでしょうか。
修士課程なら2年間ほどほどに研究をしていれば、基本的に修了できると思います。
ほどほどに研究をして、プライベートの時間を大切にすることをオススメします。
プライベートを大切に
大学院生は、研究や講義、バイトなどで休みもない人も多く存在します。
生活するためや研究成果を出すために頑張っていると思いますが、プライベートの時間も大切にすることをオススメします。
友達と遊んだり、趣味を楽しんだりなどの時間を作っておくことで、研究で溜まったストレスを解消することができます。
筆者は、土日問わず研究とバイトをしてしまったため、地元の友達や趣味を失ってしまいました。
この経験から、大学院生には友達と趣味を大切にして欲しいと思っています。